RTがドキュメンタリー動画「大統領への弾丸」を公開

今朝、民放のニュースショーで、ロシアがグーグルに対して莫大な罰金を払うように求めていると聞き、そのニュースソースを探した。ロシアの新聞RBKに掲載されたというので探したが、全文ロシア語で容易には見つからない。そんな大きなニュースなら他のメディアにも出ているだろうと探したが、見つからない。それで、タイトルのドキュメンタリーを見つけた。

あまりにも正鵠をついていてアメリカのシステムは怒るだろうな。

それを発表したRTの記事の訳が以下の通り。

RTがドキュメンタリー動画「大統領への弾丸」を公開

概要
この映画は、7月にペンシルベニア州で行われた集会でドナルド・トランプ氏に銃弾を発射した暗殺未遂犯の足跡をたどるものだ。

本文
RTは、今夏の集会中に元米国大統領で共和党の大統領候補だったドナルド・トランプ氏に銃弾を発射した暗殺未遂犯の足跡を、「大統領への銃弾」と題した新たな調査ドキュメンタリーで再現した。

トランプ氏は7月、ペンシルベニア州バトラーで行われた選挙集会で暗殺未遂事件に遭ったが、生き延びた。銃弾は78歳のトランプ氏の頭部からわずか数ミリのところを通り、弾丸は耳をかすめた。数発の銃弾が発射されたこの攻撃で1人が死亡、2人が重傷を負った。犯人は20歳の地元男性と判明し、米シークレットサービスの狙撃兵によってその場で射殺された。

暗殺未遂の背後には何があったのか? 陰謀があった可能性はどの程度あるのか? なぜ米国の体制はトランプのような部外者の大統領を恐れているように見えるのか? 来週火曜日の選挙は予測できない結果をもたらす可能性があるのか​​? ジャーナリストのウラジミール・ソロヴィエフが、米国史上最も注目を集めた事件の一つであるドナルド・トランプ暗殺未遂事件を調査します。

映像のあるページは以下の通り。ロシア語ですが、英文の字幕が出ます。

映像のあるページへのリンク。

映像があるページにある文章の訳。

2024年の夏、米国大統領候補のドナルド・トランプ氏に対する暗殺未遂事件が発生した。7月13日、ペンシルバニア州での選挙集会中、銃弾はトランプ氏の頭からわずか数ミリのところを通り過ぎ、耳をかすめた。米国大統領候補が狙われたのは今回が初めてではなく、米国政治史上、頻繁に起きている。

この暗殺未遂の背後には何があるのでしょうか?  陰謀がある可能性はどれくらいあるのでしょうか?  米国のシステムはなぜトランプのような大統領に抵抗するように見えるのでしょうか?  来週火曜日の選挙は予測できない結果をもたらすのでしょうか?  ウラジミール・ソロヴィエフが、米国史上最も注目を集めた試みの 1 つであるドナルド・トランプに対する暗殺未遂事件を調査します。


内容はロシアのメディアが発信していることです。日本のメディアとは視点が違うことがわかりますので、慣れてない人は驚くことになると思います。日本では聞かれない視点なので、自分でよく考えてみてください。

トランプ氏は第二のJFKになるかも

かつて大統領であり、いまはロシア安全保障会議副議長のメドベージェフが、恐ろしいことを発言した。でも、多くの人は「そうなるかも」と心のどこかで思っているのではないか?

RTによる記事を以下に和訳した。

トランプ氏は第二のJFKになるかもしれない – メドベージェフ

ロシア安全保障会議副議長は、共和党の大統領がウクライナ紛争を止めようとすれば暗殺される可能性があると示唆した。

ドナルド・トランプ氏が米国大統領に選出され、ウクライナ紛争を真剣に終わらせようとすれば、最終的にはジョン・F・ケネディと同じ運命を辿ることになるかもしれないと、ロシアの元大統領ドミトリー・メドベージェフ氏は主張した。また、火曜日の大統領選挙で誰が勝利するかに関わらず、ワシントンとモスクワの関係は引き続き非常に緊張した状態になる可能性が高いとも主張した。

共和党候補のトランプ氏は選挙活動中、当選すればウクライナでの流血を短期間で終わらせると繰り返し誓ってきた。しかし、具体的なことは何も示していない。民主党のライバルであるカマラ・ハリス氏は、トランプ氏が実質的にキエフに降伏を強いるだろうと示唆している。

一方、クレムリンの報道官ドミトリー・ペスコフ氏も、共和党候補が一夜にして紛争を止められる能力があるかどうかについて懐疑的な見方を示し、そうすることができる「魔法の杖」は存在しないと指摘した。

現在ロシア安全保障会議の副議長を務めるメドベージェフ氏は日曜、自身のテレグラムチャンネルへの投稿で、モスクワは火曜日の米大統領選挙の結果について大きな期待はしていないと書いた。同氏は「ロシアにとって、選挙で何も変わることはない。両候補の立場は、わが国は敗北しなければならないという超党派の合意を完全に反映しているからだ」と主張した。

メドベージェフ氏によると、選挙活動中、「やや疲れたトランプ氏」はウクライナの和平見通しや、世界各国の首脳との良好な関係について「陳腐な発言」を連発している。しかし、共和党員であるトランプ氏は当選すれば「制度のルールをすべて守らざるを得なくなり」、そして「戦争を止めることはできない。1日でも、3日でも、3ヶ月でも」だと言う。

「もし彼が本当に(ウクライナ紛争を終わらせようと)するなら、彼は新たなJFKになるかもしれない」と元ロシア大統領は警告した。

第35代米国大統領ジョン・F・ケネディは1963年に暗殺された。

ハリス氏については、ロシア当局者は「愚かで、経験不足で、制御不能」と切り捨てた。メドベージェフ氏は、ハリス氏が選出されても、他の政府高官やバラク・オバマ前大統領の家族が糸を引く、単なる名ばかりの人物になるだろうと主張した。

メドベージェフ氏は今週初め、RTとの独占インタビューで「もし西側諸国、特に米国がロシアと安全保障協定を結ぶだけの柔軟性と知恵を持っていたら、ウクライナでの特別な軍事作戦は行われなかっただろう」と述べた。米国とその同盟国がこれに間に合わなかったのは、「彼らには、誰もを脅して従わせる癖があり」、また「米国例外主義と米国利益の優先主義に基づいて」行動していたためだ、と同氏は述べた。

オリジナルテキスト Trump could become second JFK – Medvedev RT 2024/11/3 9:57


安倍晋三氏の暗殺も、トランプ氏の暗殺未遂も、なぜ調査が進まないのか? いろんな人がいろんな誤解を抱えざるを得ない状況をどう説明するべきか。

ロバート・F・ケネディJr.氏選挙戦から撤退

9月27日にロバート・F・ケネディJr.氏の大統領選について伝えましたが、また変化したようです。大統領選から撤退したようです。

ロバート・F・ケネディJr.氏のサイト「AV24」がリニューアルされていて、このように書かれています。

American Values 2024 は、我が国の未来を再構築する運動に参加するよう皆さんを招待します。自由を取り戻し、平和と繁栄の中で暮らし、アメリカを再び健全にしたいなら、11 月 5 日にロバート F. ケネディ ジュニアとともにトランプ大統領に投票してください。

ロバート・F・ケネディ・ジュニアは、党派を超えて、私たち全員がより良いものを受け取るに値すると認識している有権者の連合を形成するという歴史的な決断を下しました。この運動を形成するにあたり、ケネディはトランプ大統領と協力し、歴史的な変化をもたらしました。トランプ大統領は、私たち全員に健康、繁栄、自由という永続的な遺産を残すことになる第2期政権にケネディを参加させることを約束しました。

AV24.org

米大統領選前に世界大戦勃発か

ワシントンポスト紙にイスラエルは米大統領戦前にイランへの攻撃を計画していると掲載した。その話題に触れている「AnyiWar.com」の記事を和訳する。

報道:イスラエル、米大統領選前にイラン攻撃を計画
当局者はワシントンポスト紙に、ネタニヤフ首相がバイデン氏にイラン国内の軍事施設を攻撃する計画を伝えたと語った

イスラエルは、11月5日の米大統領選挙前にイランへの攻撃を計画しているとワシントンポスト紙が月曜日に報じた。

匿名の当局者はワシントンポスト紙に対し、これ以上待つことは弱さと見なされる可能性があり、計画されている攻撃は、イスラエルの一連の緊張激化に対する報復として10月1日にイスラエルに向けて発射されたイランの弾道ミサイル攻撃に対する「一連の対応の一つになる」と語った。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に近い情報筋はポスト紙に対し、イスラエルはイラン攻撃計画について米国とある程度調整しているものの、米国からのゴーサインを待つつもりはないと語った。「イランに対するイスラエルの対応を決定するのは[ネタニヤフ]氏だ」と同当局者は語った。

同報道によると、ネタニヤフ氏は先週バイデン大統領と会談した際、イスラエルは石油施設や核施設ではなく、イラン国内の軍事インフラを攻撃する予定だと語った。この会話は、バイデン氏がイスラエルに終末高高度防衛(THAAD)ミサイル砲台を配備することを決定した要因となった。

国防総省は日曜、THAADと約100人の兵士を配備し、「イスラエルの防衛を支援する」と発表した。イランはイスラエルによる自国領土への攻撃には応じると明言しており、米国の配備により米軍はイランのミサイルの標的になる可能性がある。

ポスト紙の報道によると、バイデン政権はイスラエルのレバノン侵攻と同国に対する空爆の劇的なエスカレーションを全面的に支持している。元イスラエル当局者は、米国は「イスラエルとネタニヤフ政権にヒズボラを差し置いて、ベアハグを与えている」と語った。

「米国はTHAADを派遣し、ヒズボラを撲滅するために必要なあらゆる種類の兵器を約束し、イランは後で対処できると言っている」と元当局者は付け加えた。

過去1年間の米国のイスラエルに対する軍事的および外交的支援は、ガザでの大量虐殺を煽り、中東全域でのイスラエルの激化を後押しし、今や米国とイランを戦争の瀬戸際に追い込んでいる。ブラウン大学の戦争費用プロジェクトは最近、イスラエルへの支援がわずか1年で米国に227億6000万ドルの費用をかけたという報告書を発表した。

オリジナルテキスト Report: Israel Plans To Strike Iran Before US Presidential Election AntiWar.com 2024/10/14 7:29 pm ET

また、トランプ氏はカリフォルニアの選挙集会で「バイデン政権は数カ月以内に第三次世界大戦を引き起こす。」と発言した。以下はSPUTNIKからの抜粋。

「概ね、私は今後3か月を心配している。3か月半から4か月後には、連中(バイデン政権)のせいで世界大戦に巻き込まれることになるだろう」
先にトランプ氏は選挙のライバルであるハリス副大統領が勝利すれば、米国はロシアとの軍事衝突に突入すると警告していた。
一部報道によると、バイデン政権は11月の大統領選後にロシアへの長距離攻撃をウクライナのゼレンスキー体制に許可するという。仮に現在、戦火が拡大すれば、民主党(ハリス大統領候補)への支持に影響が出るとの懸念から、即座にはロシアへの攻撃を許可できない模様。
ロシアは核保有国(米国)の支援を受ける非核保有国(ウクライナ)が攻撃を仕掛けてきた場合、核保有国による攻撃とみなして対応すると警告している。

オリジナルテキスト 第三次世界大戦は3か月後に始まる=トランプ氏 SPUTNIK日本語版 2024/10/13 14:32

米国大統領選の行方は?

米国では大統領選が盛り上がっているようだが、カマラ・ハリス氏のビジョンが希薄で、党員が少しずつ離れているようだ。

「米国大統領選が白熱している」にも書いたが、ハリスvsトランプの争点が曖昧で、ハリスが何かと間違ったことを言うようで、それをマスメディアも隠しきれない。

CNNでのインタビューをハリスが受けた日、日本のマスメディアでは「カマラ・ハリス氏が大統領選で勝ったら、共和党の議員も閣僚入りさせる」と言ったと記事になっていたが、それにどんな意味があるのかよくわからなかった。トランプ陣営を崩すための介入のつもりだったのだろうか? BBCの記事を読んでもピンとこない。友人がFacebookに「民主党員が賛同出来なくなった理由」を示したYouTubeをシェアしていたので見た。

なるほどと思った。

民主党しか支持しなかった、選挙活動の裏を知っている鉄板支持者が民主党に幻滅したことを告白。


さらにこの続きがもっとはっきりわかる。

候補になってからの初インタニューでのパフォーマンスはどうだった?|ハリス|トランプ|選挙|



にもかかわらず、日本のマスメディアは民主党にヨイショするのはなぜか? 前回の選挙ではトランプ氏は散々な言われようでしたけど、今回は前回程ではないのはなぜか? 世の中にはわからないことがたくさんある。

米国大統領選が白熱している。

ハリス副大統領がトランプの人気を上回っているというようなニュースが流れてくるが、なぜそうなったのかがよくわからなかった。

バイデンの政策を引き継ぐのであれば、人気があがる理由は容姿か? 指名された新たな副大統領候補ティム・ウォルズ氏の人気か? 若い人が求められていたのか? それとも女性候補だからか? など、色々と考えるがどれも関係はあるかもしれないが、人気があがる決定的な要素にはなりそうにない。

アメリカのニュースサイト「axios」を読んでいたら、「なるほど」と思える記事を見つけた。簡単にまとめる。

そもそもトランプ前大統領は、不法移民、犯罪、インフレなど、アメリカに存在する不安要素に対して怒りを表現して人気をとってきた。そうやって暗い見方に対して保護を求めるような浮動票を取り込んだ。

いっぽうハリス陣営は、希望を表現することで票を取り込もうとしているという。つまり暗い状況やトランプ氏との戦いを乗り超える希望、上昇・回復するアメリカへの希望だ。その明るい雰囲気を伝えるのに、女性であり、若いことが追い風になる。

この方法はかつてオバマがとった手法であり、ハリス氏にオバマ氏は個人的に助言しているそうだ。だから希望に満ちた未来志向のメッセージ「私たちは後戻りしない(We’re not going back.)」を掲げた。

アメリカ国民はすっかり疲れていたのだ。悲観的な見通しにも、戦わなければならないというメッセージにも。

ハリス陣営はそれをよくわかっているようで、ハリス氏の副大統領候補のウォルズ氏は、デトロイトの集会でこう言ったそうだ。

「私が(共和党を)許せないのは、彼らがこの国から喜びを奪おうとしていることだ。だが、次期大統領は喜びをもたらす。彼女は喜びを発散させる」

この状況を共和党のベテラン世論調査員フランク・ランツ氏はこう言ったそうだ。

「彼女は、これまでアメリカの政治界で見たことのないようなやり方で自分自身を再構築することができた」

なぜなら、バイデン政権で副大統領であったにもかかわらず、その責任を負ってない新人であると民主党支持者には思わせているからだ。

さらに別の記事にはこんなことが書かれていた。

カマラ・ハリス副大統領とトランプ前大統領の間で異例の政策提案の一致がみられている。

普通に考えると、民主党と共和党で別の政策提案がなされることでどちらを選ぶかが決まるだろう。ところがいくつかは、両党がそっくりな政策を掲げている。

そのいくつかを例示する。

・ハリス氏は初の主要政策演説で、新生児の生後1年間の家族に対する6,000ドルの児童税額控除を含む経済政策を発表したが、その数時間後、トランプ陣営の幹部はセマフォーと言うサイトのインタビューで、J・D・バンス上院議員(オハイオ州共和党)が最近5000ドルの控除を提唱していることを引用し、「トランプ氏は児童税額控除の大幅な拡大を検討するだろう」と語った。

・ハリス氏は、金曜日に食品、ガソリン、住宅の価格が急騰していることを率直に認めた。その発言を受け、トランプ陣営は「私たち自身もこれ以上うまく言うことはできなかった」とハリス氏の発言をまとめた内容を添えてツイートした。

・国境警備や移民問題でトランプ氏が世論調査で優位に立っていることを痛感したハリス氏は先週、「国境警備員を数千人増員し、フェンタニルと人身売買を取り締まる」と誓う広告を発表した。国境を開放したのはバイデンだった。大量強制送還を実行するというトランプ大統領の公約からはまだまだ遠いが、国境に関する民主党の立場は四年前とは劇的に変化した。

・ネバダ州の強力な料理人組合から支持を得たその日に、ハリス氏はチップへの課税を廃止すると約束し、2か月前に同様の約束をしていたトランプ氏を激怒させた。

つまり、この大統領選ではもちろん違いもあるだろうが、国民にとって必要と思われることを両陣営が積極的にやることを誓っているようだ。そして、大きな違いは、それに付随する雰囲気ということのようだ。

「政治家が誰のことを気にしているか知りたければ、彼らが誰のために戦っているかを見ればよい」とハリス氏は金曜日にツイートした。「ドナルド・トランプ氏は億万長者と大企業のために戦っている。私は労働者階級と中流階級のアメリカ人にお金を返すために戦う」

トランプ支持者は「?」と思っているだろう。

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チートル長官辞任

ネット情報を入手している人はあちこちでシークレットサービスのチートル長官が証言を拒否している映像を見てきたと思う。なぜあれほどに証言を拒むのか、不審に思い、彼女がドランプ候補の暗殺を仕掛けた側だと思わせるように画像を切り取ったものが多かった。

実際にそうであったのかどうかはわからない。しかし、24日についに引責辞任したニュースが流れた。

米シークレットサービス長官が辞任 トランプ氏暗殺未遂事件で引責

一方で州警察トップが連邦議会で証言したニュースも入ってきている。

トランプ氏暗殺未遂事件、州警察トップが詳細明かす 連邦議会で証言

フォーブスにはバイデン大統領が撤退したことを揶揄する陰謀論がX(旧Twitter)に投稿されていることを報じている。

バイデンの撤退に渦巻く「陰謀論」、イーロン・マスクらが拡散

ネット上にはバイデン側(ただし本人からかは不明)からの暗殺が失敗したのだという話や、トランプ側が人気を上げるために暗殺を演じたのだとか、本当はバイデンもトランプも操られていてトランプが大勝するように今回は仕組まれたのだとか、いろんな説が出回っている。

確かに20歳の男性がライフルを担いで演説会場をうろうろしていたというのは、無理があると感じる。もし本当にそうだとしたら、警備していた人たちは責任を取るべきと言われても仕方がない。