百条委員会の報告書と斎藤知事のインタビュー

三月四日に兵庫県議会 文書問題調査特別委員会 調査報告書が公表された。こちらにある。

筆者が読んだ印象は、斎藤知事は疑われるような可能性があったが、明確に罪と言える点はなかったということだ。ただ、文章の書き方がどうしても斎藤知事を悪者にしたいという印象が拭えない。たとえば報告書p.31の総括にこうある。

「知事が贈答品を受け取っていることについて」は、PR等でなく齋藤知事個人 として消費していたと捉えられても仕方がない行為もあったと言わざるを得ない。

数点いただいたものを職員に平等に配布する方法もなく、捨てるのはもったいないので持ち帰った。知事としてはこのくらいも許されない行為という訳のようだ。知事って大変だなと思う。

「知事の政治資金パーティー実施にかかるパーティー券の購入依頼について」は、 片山氏の依頼により経済界に影響力のある県信用保証協会理事長が疑念を抱かれる 行動をとっていたことは否めず、一般職だけでなく役員も含めた政治活動や選挙活 動に関わる倫理規程等を定めることが必要である。

確かにその通りではあるが、だとしたら、自民党のパーティー券問題はどのように表現するべきだろう?

「阪神・オリックス優勝パレードにかかる信用金庫等からのキックバックについ て」は、資金調達が難航し、パレード後も継続して資金調達をする特異な状況に追 い込まれていたことが認められるため、県が利害関係のある企業団体に寄附金や協 賛金を依頼するにあたっては、行政運営に不信感を抱かれることのないよう細心の 注意を払うことを求める。また、刑事告発されている背任容疑について、県関係者 が起訴され有罪となる事態となった場合は、齋藤知事自らの管理・監督責任を重く 受け止め対処することを求める。

確かにおっしゃる通りではあるが、「刑事告発されている背任容疑について、県関係者 が起訴され有罪となる事態となった場合は、齋藤知事自らの管理・監督責任を重く 受け止め対処することを求める。」というあたりは、もしそうなったら管理・監督責任を負わなくてはならないだろうから、わざわざ書かなくてもいい気がする。でもたぶん百条委員会というところは、このような罪もあるかもしれないという可能性で書き出していかなければならない辛いお役目なんだなと筆者は理解した。

斎藤知事は報告書の内容を「適切で重く受け止める」としてまったく言い訳をしないのが偉いなと思った。

小池百合子都知事の公選法違反敗訴


小池百合子都知事の公選法違反を訴え、東京都知事選挙当選の効力に関する決定取消等請求事件の判決が降りた。敗訴だった。

判決後の原告記者会見が東京高裁記者クラブでおこなわれた。その際に何が問題だったのかを原告団が訴えている。

女帝小池百合子と東京都選挙管理委員会に対する当選無効訴訟が起こされる

『女帝小池百合子』に書かれ、以來公然の秘密となっている小池百合子氏の学歴詐称。選挙の際に虚偽の届け出をするとその選挙結果は無効になるはずなのに、何年も放置されているのはなぜか?

2024年11月21日におこなわれた第一回口頭弁論後の記者会見の様子が以下の通り。

兵庫県斎藤元知事ははめられたというN党立花氏の主張

もう一ヶ月以上前になりますので、多くの皆さんは忘れてしまったかもしれませんけど、前兵庫県知事の斎藤元彦氏のパワハラ問題がマスメデイアに取り上げられていたことがあります。なぜかは分かりませんでしたけど、地方自治体の知事の話にしてはマスメディアに取り上げられる頻度が少し多いように感じていたので、「なぜかな?」と思っていました。

そしたらこのところ急に風向きが変わってきました。NHK党の立花孝志氏が兵庫県知事選に出てきて、「元知事の斎藤元彦さんを応援します」と言い出したのです。しかも「自分には入れないでください」と言いながら選挙に出ているんです。供託金没収されても構わないようです。なんでそんなことを言うのかというと、立花孝志氏の言い分によれば、「斎藤元知事ははめられたんだ」というのです。昨日、その証拠だという音声データをYouTube で流しました。それが以下の映像です。

この問題について初めて聞く人にとっては、この映像に出てくるリハックのインタビューというのがどういうものなのかわからないと思うので、齋藤元彦さんが出演してインタビューを受けている回と、百条委員会の委員長である奥谷謙一氏のインタビューの回の動画もリンクしておきます。

立花氏の主張が真実かどうかは分かりようがありませんけど、皆さんはどちらが真実だと思いますか? 齋藤元彦氏がパワハラをしたのか、それともあまりにも優秀で闇の利権を潰したためにボコボコにされているのか。もし立花氏の主張が正しいなら、とんでもなく大きなスキャンダルです。

PFASってなに?

東京新聞ではこのところ、PFAS関連の記事が続いている。

今年に入ってからの記事は以下の通り。

相模川支流の魚から340倍のPFAS検出 1週間に身を8g食べれば「健康リスク」も 京大と共同調査 東京新聞 2024/1/12
PFASの「摂取許容量」日本でも具体化 ヨーロッパの60倍超に、発がん性は「証拠不十分」 東京新聞 2024/1/26
アメリカ本国では「既に浄化を終えた」PFAS汚染 在日米軍基地では調査を制限 日本政府はいつ住民を守るのか 東京新聞 2024/2/4
PFASを漏出させても報告せず 米軍側の「やりたい放題」を可能にする日米地位協定 東京新聞 2024/6/16
政府がPFAS摂取許容量を決定、「緩すぎる」のパブコメに耳貸さず…原案通り「ヨーロッパ基準の60倍」 東京新聞 2024/6/25
多摩地域のPFAS汚染、小平市議会が請願書を採択 米軍基地の調査を市に求める 「調査は可能」と訴え 東京新聞 2024/6/29
「PFAS漏れ事故は『非公表』で」アメリカの要求に日本は従い、国民に真実を隠した…政府関係者が経緯明かす 東京新聞 2024/7/10
「アメリカ側からの情報は自治体に伝えている」 林芳正官房長官、PFAS漏出「非公開」合意と矛盾する主張 東京新聞 2024/7/10
<独自>在日米軍のPFAS汚染、対策費を日本政府が肩代わり 普天間飛行場で計2.7億円 周辺対策は沖縄県に押しつけ 東京新聞 2024/8/20
大阪PFAS汚染で血液検査 ダイキン工場より上流に住む人も「高い数値」 発生源は他にも?どこにでも? 東京新聞 2024/8/22
2024年東京新聞の記事からPFAS関連

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PFASの問題が明るみに出たのは、2016年2月10日、沖縄の報道各社(沖縄タイムス、琉球朝日放送、2/11琉球新報)が報じたため。そのうち、琉球新報の記事がネット上に残っている。

発がん性物質、基地外に流出 消火剤噴霧、通告せず 嘉手納 琉球新報 2024/2/11

元々は英国人ジャーナリスト、ジョン・ミッチェル氏が沖縄で枯葉剤投棄について調べていてわかったこと。その経緯はこちらに詳しい。

https://www.jonmitchellinjapan.com/uploads/4/0/4/0/4040871/okinawatimes2015jan13-18.pdf

内容を丁寧に読むと、なぜ国内のマスメディアの腰が引けているのかがわかる。ミッチェル氏と東京新聞の記者魂には頭がさがる。

PFASとは、有機フッ素化合物の一種。一万種以上の物質がこれに属し、PFOS、PFOAもこれに含まれる。主な用途は以下の通り。

PFOS:泡消火薬剤、半導体、金属メッキ、フォトマスク(半導体、液晶ディスプレイ)、写真フィルムなど 

PFOA:泡消火薬剤、繊維、医療、電子基板、自動車、食品包装紙、石材、フローリング、皮革、防護服など 

ただし、住宅用消火器にはPFOS、PFOAを含有しているものはないそうです。

_____________________24/8/25追記

PFOAをテーマにした映画が存在することを知人が教えてくれました。見応えのある映画です。Amazonプライムにあるので興味のある方はどうぞ。映画ではその毒性がどのようなものかを伝えています。筆者はなぜか結末部分が見られませんでした。途中で別の映画が始まってしまうのです。何度か読み込み直しをして最後に見られました。もし同じ現象が現れたときは、読み込み直ししてみてください。筆者は最初の表紙のページまで戻って読み込み直しをして、飛ばされてしまう場面の少し先から見ることでラストシーンを見ることができました。映画の主人公のように、「諦めるな」と暗に伝えられたようです。w

映画「ダーク・ウォーターズ 〜 巨大企業が恐れた男」プロモーションサイト

新型コロナワクチン接種で国を提訴第一回口頭弁論

昨日おこなわれたコロナワクチン被害集団訴訟の第1回口頭弁論。ほとんどのマスメディアでは取り上げなかったようです。Googleで検索しても、出てくるのはテレビ東京とCBCのみ。

テレビ東京の映像は以下に。

この問題についてはほとんどCBCしか取り上げて来ませんでしたが、(一部地方局は取り上げています) テレビ東京が取り上げてくれたのには拍手を送りたい。

でも、どちらにせよ、その詳しい内容までには立ち入っていない。詳細について取り上げたのは、反ジャーナリスト高橋清隆氏。自身のBlogで伝えている。

新型コロナワクチン遺族・被害者が国に無念訴え、「河野大臣に助け求めるも即日ブロック」、集団訴訟第1回口頭弁論 高橋清隆の文書館 24/8/20 5:00