朝鮮日報が「北朝鮮兵1万人 ロシア極東に派遣され訓練中=ウクライナ紙」という記事を2024/10/10 10:40 に出したが、実際にキーウポストを見にいくと、そのような記事は見当たらない。近い記事は以下の通り。
平壌、140万人の若者が入隊と主張、ソウルとの緊張高まる
概要
この主張は、北朝鮮と韓国の緊張が高まり、北朝鮮とモスクワの軍事関係が強化される中でなされたものであり、最近の報道では北朝鮮軍が現在ウクライナに配備されているとされている。
本文
北朝鮮は、韓国との緊張が高まる中、140万人の若者が「革命の武器で敵を滅ぼす神聖な戦争」のために軍に入隊または再入隊を申請したと主張した。
平壌の公式通信社KCNAは、非公開の場所で若者が請願書に署名していると思われる写真を添えてこの報告を発表した。
「もし戦争が勃発すれば、(韓国は)地図から消え去るだろう。韓国が戦争を望んでいる以上、我々は韓国の存在に終止符を打つ用意がある」と朝鮮中央通信は伝えた。
この入隊の主張は、北朝鮮が先週、韓国がドローンを使って北朝鮮に宣伝ビラを撒いたと非難し、その後、火曜日に北朝鮮が国境付近の道路や線路を破壊したことを受けて出されたもの。
ロイター通信は、平壌が同様の入隊の主張をしているが、通常は検証が難しいと指摘した。
「昨年、国営メディアは、80万人の国民が米国と戦うために北朝鮮軍に志願入隊したと報じた。また、2017年には労働者、党員、兵士約350万人が志願入隊したと報じた」とロイター通信は報じた。
ロイター通信は、国際戦略研究所(IISS)のデータを引用し、北朝鮮には「現役兵士128万人、予備兵約60万人、非武装部隊の中には労働者・農民赤衛兵予備兵570万人」がいる可能性が高いと付け加えた。
北朝鮮はモスクワとの二国間軍事協力協定に署名した後、ウクライナにも兵士を派遣したとの憶測もあり、協定締結直後、北朝鮮はドネツク地域の地上部隊を支援するため軍事工兵部隊を派遣すると発表した。
キエフポストの情報筋は、10月3日にロシア占領下のドネツク近郊でミサイル攻撃があり、北朝鮮の将校6人が死亡、3人が負傷したと主張した。ソウルの国防長官は後に、この報道は「さまざまな状況を考慮すると」真実である可能性が「非常に高い」とコメントした。
火曜日、ウクライナに近いロシアのブリャンスク州とクルスク州の国境付近のどこかで、北朝鮮兵士18人が陣地を放棄したと報じられた。ウクライナの情報機関は、モスクワがウクライナで戦うために北朝鮮軍最大3,000人からなる大隊を編成していると主張している。
ロシアがウクライナに対してミサイルを含む北朝鮮の兵器を使用しているという報告は確認されているが、平壌軍がウクライナに駐留しているという主張を裏付ける視覚的証拠はない。
とはいえ、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は月曜日、ロシア下院に、平壌とモスクワ間の包括的戦略パートナーシップ協定を批准するための法案を提出した。
協定の主要条項には、ロシアか北朝鮮のどちらかが攻撃を受けて戦争状態になった場合、もう一方の側があらゆる手段を使って軍事支援やその他の支援を行うとあるが、ロシアはこれまで公式にはウクライナ侵攻を戦争と認めず、2022年と2014年の両方でクレムリンが隣国への攻撃を扇動したことを認めていない。
オリジナルテキスト Pyongyang Claims 1.4M Youths Enlist as Tension Flares With Seoul KYIV POST 2024/10/26 10:00 pm
朝鮮日報の記事には最後に「一方、民間団体「ウクライナ―北朝鮮ソサエティー」の幹部は、このような情報は完全に確認されたものではなく、多少誇張されている可能性があるとの見解を示した。」とあるし、キーウポストにも終わり近くに「平壌軍がウクライナに駐留しているという主張を裏付ける視覚的証拠はない。」とある。
さらに東亜日報にはこのような記事が出ている。「BBCの国際ニュースがアフリカと中東から撤退、中国とロシアの国営メディアが台頭」。今後さらにマスメディアにおいて情報戦の様相を深めるのかもしれない。